校庭の向こう | ノスタルジック小学校

校庭の向こう

校庭の端の堤防を下りると
そこはもう海だった。

 

瀬戸内特有の遠浅の海で、波はほとんどないおだやかな海。
天気の良い日は水面がきらきらと光ってなんともまぶしい。
遠くには島が点々と見えて、まるで茹でたブロッコリーが浮いているみたいに見える。
どっかの橋がぼんやり架かっていて、ちょっとレゴのブロックっぽい。
たまーに大きな船が危なっかしく島の間をゆっくりと通り過ぎる。
でもその波は浜辺までは届かない。


校庭で遊ぶのに飽きると、女の子たちは堤防に腰掛けて、
潮風を受けながら色んな話をしていました。
男の子たちは時々こっそり浜に下りてみたりして。先生にバレないようにね。

 

そういや水平線って、こっち(今は関東在住)に来て初めて見たな。
太平洋はとても広くてまっすぐな水平線がぴしっと空と海を分けていた。
打ち寄せる波は白くて大きくて、ざぶん、ざぶんと音がした。


ちょっと感動した。


少し厳しいような、瀬戸内とはまた違う顔をした海がありました。