女性用トイレの秘密 | ノスタルジック小学校

女性用トイレの秘密

女性というのは
いったいトイレの中で何をしていてあんなに時間がかかるんだろう。


いやもちろん私も女性の端くれなわけですが、
トイレは早い(笑)。
あんなところに長居はしない。

でも
なかには同じ女性でありながら、
いったいどこをどうしたらここまで時間がかかるんだ?と
首を傾げたくなるような人もいらっしゃいますよね。

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お友だち4人とお昼ご飯を食べに近所のレストランに出かけた。

まあいろいろあって(笑)、
そのうちの私ともうひとりのママ友がビールをいただくことになった。
(みなさんごめんなさい。夫よごめんなさい。笑)

昼間っから本当に申し訳ないことですが
ジョッキで2杯のビールをいただき
楽しい時間があっという間に過ぎていった。

――いや特別なんですから。
普段からしょっちゅう飲んでるわけじゃないですよ。

そろそろ引き上げようかというころになって
ちょっとトイレに行きたくなってしまった。

レストランの女性用トイレに入ると、そこには先客がいた。

ストライプの細身のシャツをぱりっと着こなしたジーンズスタイルの女性。
おそらくはマダムだろうけれど、髪はショートカットでとてもアクティブな感じ。
私が入ると「お先に待たせてもらってます」というふうに、にっこり微笑んでくれた。
感じのいい人だ。

個室はふたつあって、どちらもふさがっている。

場所が場所だけに
そのマダムと待っている間ちょっとお話でも・・・ということにもならずに、
私と彼女は黙って順番を待っていた。

――1分経過。


――2分経過。


――3分経過。


こっちだってトイレに用があって来ているわけだから
中にいる人もちょっとは考えてほしいよね。
まったく何をしているんだろうと訝りながら
でもやっぱりおとなしく順番をじっと待つ私たち。

でもどっちの個室からも出て来ない。

こうなると
意味もなく咳払いなんてしたくなる。
わざと足音なんてさせてみたり。

でもぜんぜん効き目なし。

・・・具合悪いんだろうか。

いやいやただの無神経な人なのだろうか。

いいかげんにしてよねまったく。

変わりばんこに咳払いなどする私とマダム。


ふっと
どちらからともなく顔を見合わせ、


「これって
 中に人が、入ってるんですよね・・・?」



お互い同時に目の前の扉に向かい、あわててノックしてみる。

――返事がない。
扉を押すと、なんのためらいもなくすっと開いた。


――笑うしかない、昼下がりのとあるひととき。