林間学校 | ノスタルジック小学校

林間学校

次女が学校でキャンプに行ってきた。

いわゆる林間学校ですね。1泊2日。

県内の奥地のとある山の中にキャンプ施設があるのだけれど、
そこに毎年、5年生みんなで行く。
でもテントは張らずにコテージに泊まるのだとか。
あとはカレー作ったり、キャンプファイヤーと肝試しがあったり、翌朝はホットドッグ作って食べたり。
やっぱりキャンプはテントだよなと思わなくもないけどね。

無事に下界へ帰還してきたので様子を聞いてみると
ひどい雨でキャンプファイヤーも出来ず、キャンドルファイヤーという室内でのイベントに変更したと残念そうに教えてくれた。
その他、悪天候のせいでなにやら物足りない感じの彼女。
さすがの次女も大自然には勝てないみたいだ。けっこう高気圧娘なんだけどね。
まあ来年には修学旅行もあることだし、期待して待っててちょうだいな。

ところで長女が
ねえねえ、誰か告った!?
と顔を輝かせて次女に聞いた。
なにそれ?どうしてそうなるのよ?と尋ねると、
だって、キャンプと修学旅行ってそういうものなんだよ!
と言っていた。

そうなの?

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林間学校にはみなさんも行かれたことはあるだろうけれど
今よりももっと厳しかったという記憶がありませんか?

O田小では高学年になると
毎年、県内の青年の家に宿泊に行っていたのだけれど
これがとにかく
何をするにももうやたらと厳しいのだ。

班ごとにあらゆることを行動するんだけど
集合時間から整列の仕方から返事の仕方から、
テントの中では整理整頓と毛布のたたみ方まで、
飯盒炊飯のときの準備の手際に出来栄え、食べるスピードに
後片付けのやり方、汚れの落ち具合・・・とまあ
とにかく全てのことに厳しい。
なにかひとつことが終われば班ごとに整列して
青年の家のおじさんにいちいち報告して点検してもらうんだけど
汚れが残っていたり、毛布のたたみ方が悪かったりすれば
全員ではじめからもういちどやり直しだと言われる。
連帯責任というヤツだ。

先日、海猿の映画を見たけれど
今どきの海上保安庁だって下っ端の連中にここまで厳しい待遇はしないだろうにな。

しかも暑いさなかだというのに
当時は水分補給は悪だ、みたいな考え方があって
ろくにお茶や水すらも飲ませてもらえない。
真夜中にのどが渇いてのどが渇いて、
真っ暗なテントの中で、プールになみなみ一杯のお茶を飲み干す夢だって見そうなくらいだった。

今思い出しても
どうしてあそこまで厳しくする必要があったのかと首をかしげてしまう。
連帯責任という言葉も、正直に言って私にとっては悪いイメージしかない。
林間学校のせいで自分が個人主義になったとは言わないけれど、
連帯責任という観念を持ち出してまで子どもに何かをさせたって
学ぶことなんてひとつもないんじゃないかと思ってしまう。
それくらいに、その体験はきついものだった。
達成感がどこにもなく、終わったあとにあるのはただ疲労と開放感のみだった。

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でもまあ
飯盒炊飯で、
竹を割り節目を利用して炊いた、竹筒ごはんの香りや
同じように作った竹の湯のみで飲んだお茶の、つんとした清涼感は
後にも先にも経験したことのないものだったし、
2日目のオリエンテーリングで
死ぬ思いで山のてっぺんまで登った後
抜けるように青い空を見ながら頂いたばくだんおにぎりと
1本の瓶ジュースの味は忘れられない。


もういちど行くかと聞かれたら、絶対に行かないと答えるけどね。