ノスタルジック小学校 -2ページ目

レコード屋にて

レミオロメンにコブクロ、大塚愛、もちろんサザンに宇多田ヒカル
それからなぜかユーミン。

最近長女が、CDをレンタルしては自分用に編集している。

サザンだけは親の影響だと思うけれど
その他のアーティストについては特に口出しをするつもりもなく
好きな曲を好きなだけ聴けばいいんじゃないかと思っている。

最近は編集作業もラクですね。

昔はさ、
アルバムレコードを買うときは、それに合う分数のカセットテープを買ったものだ。
カセットテープの頭をくるくると送っておいて、そおっとレコードの針を落とす。
A面をダビングしたらひっくり返してB面。
テープの方もB面のはじめにまた合わせなおしてから録音するのだ。

このダビングという作業は
録音のあいだ中、
とにかくきちんとレコードを聴かなくてはならなかった。
曲を飛ばしたければ一時停止ボタンを押し、
聴きたい曲のちょっとだけ手前でまた録音ボタンを押したりしてね。

とにかく時間がかかったものだ。

今やCD編集なんてスゴイよね。
PCに取り込むのだって時間がかからないし
書き込むのだってあっという間だし
チェックボックスを外せば自動的にそこだけ飛ばしてくれるし。
なんというか親切すぎて驚いてしまう。

****************


たしか小学6年のころじゃなかったかと思う。
お小遣いを貯めて、レコード屋にシングルレコードを買いに出かけた。

何を買うか直前まで迷っていた。
スターダストレビュー夢伝説か、杉山清貴&オメガトライブサマーサスピションか、
それともオフコースでもいいな・・・

レコード屋の中はしんとしていて、
レジのカウンターには20代くらいのお兄さんが一人と
奥に高校生くらいの数人のお客がいるだけだった。
なんだかちょっとだけ大人になったような気分で
シングルレコードのコーナーを物色していた。

急に
入り口の自動ドアが開き

はおちゃん!はおちゃん何やってんの?

大きな声が店中に響いた。
声の方を見れば、近所でも評判の上沼恵美子みたいなおしゃべりおばちゃん
買い物袋をぶら下げて私の方へやってくるところだった。

はおちゃん今日はひとりなの?おかあさんは?なに?レコード買うの?
誰のレコード買うの?おばちゃんが一緒に探してあげようか。
言ってごらん。誰のレコード?
マッチ?トシちゃん?聖子ちゃん?
お金はちゃんと持ってるの?


にやにやしながらたたみかける様に大声でわめきたてている。

勢いに押されて仕方なく・・・杉山清貴とオメガトライブ ・・・。
と小声で答えると

オメガドライブ?誰それ。流行ってるの?
おばちゃんはそれ知らないねー。
ねーねー、お兄さん、ちょっと!この子がオメガドライブっていうレコード探してんのよ!
どこにあるか分からないから、お兄さん悪いけどこの子に探してやってくれない? 


すでに一万光年くらい遠くに感じられるカウンターに向かって
人間離れしたでっかい声で助けを求めた。

お兄さん、マッチじゃないよ?オメガドライブだよ。
はおちゃんマッチ好きだったんじゃあないの。
テレビ見て毎晩ぎゃあぎゃあ騒いでるっておかあさん言ってたよ?
もうマッチはキライになったの?ん?


カウンターから来たお兄さんがくすくす笑いながら、
サマーサスピションのシングルレコードを手渡してくれたのだけれど、

ちょっと。

ちょっと、おばちゃん! 黙れ!(←心の中で)

私はもうそれどころじゃなくて、一刻も早くその場から消えてしまいたかった。


出来れば姿を見かけてもその時だけはそっと見守ってほしかった。


おばちゃんがやったことは、その時私がいちばんやってほしくないことだった。


*************************

だからというわけではないが
長女がCDを探すときも
次女が本を物色するときも
私は出来るだけ口出ししないと、心に決めている。

回転寿司とフッ素塗布


平日の昼間に、回転寿司に行った。

店内に入ると数組が順番待ちをしていて
私と知り合いも受付用のタッチパネルで順番を取り、入り口の待合席に座って待った。

斜め向こうには、少人数用のカウンターがあって
そこにはふたりの客が座ったばかりのようだった。

ひとりは
30代くらいの男性。セルフサービスの生ジョッキを自分で運んできて準備万端の様子。
もうひとりは
50代くらいの男性。同じくセルフだが、こちらは瓶ビールを片手に席に座った。

ふたりの間は椅子がひとつ空いており、知り合いではないようだ。

30男はぐいっとジョッキを傾け、50男は瓶ビールをグラスに注いであおった。

おもむろに
30男は頭上のタッチパネルを操作しはじめ
いくつかの皿を注文し終わった。回転するベルトコンベアには目もくれない。
50男はじっくりと、回転するネタを吟味し、ようやく一皿手に取った。
その後も吟味しては食べ、また吟味しては手に取る。

ぴーぴーぴーと耳障りな音がして、
30男のところにいくつもの皿が一度に回ってきた。
待ってましたとばかりに30男がそれらをすべてカウンターの上に置き、食べ始める。
横目で様子を伺う50男。
上目遣いにそっと見やるタッチパネル。

――もうちょっと見ていたかったんだけど
ここで唐突に、無感動な声でもって
46番でお待ちのお客様ああぁぁ
と呼ばれてしまったので仕方なく(でもないか)店の奥へ進んだ。残念だ。

50男はその後、タッチパネルを使えたんだろうか。気になるな。
50男が必死に三浦産生アジを注文しようとするんだけど
タッチパネルがどうしてもいう事をきかなかったりして。
たまりかねた30男がお手伝いしましょうか、と注文をしてあげるのだけど
間違っても恋に落ちるふたりじゃなさそうだしね。ちょっとドラマ性はないよね。
実は
カウンターで隣り合わせたふたりは、赤ん坊の頃に生き別れた父と息子だったとかさ。
ふたりともそんなことには全く気付かず
親切心で見知らぬ(ハズの)50男に三浦産生アジを注文してあげる息子。
タッチパネルを操作する右腕には見覚えのあるアザが。
はっとする50男。この子はもしや・・・。
心当たりのある50男にはもう、三浦産生アジの味なんて分からないのであった・・・。
ありきたりだな(笑)。

ところで
あの注文した皿が届く時に響く、ぴーぴーぴーという音だけど
あれなんとかなりませんかね。
どうしても
小学校の時分に体育館でやっていた、フッ素塗布の終了の音に聞こえてしまう。
Uの字になった枠の中に脱脂綿が詰められて、
それにフッ素液を染み込ませたものを歯でかぷっと押さえるのだ。
金属バーを手で持ち、時間が来るとぴーぴーぴーと
えんえんと、くそ面白くもない音がなる。

分かる人いるかなー。

その時の連れにも同じことを言ってみたんだけど、「知らない」と冷たくあしらわれてしまった。

そんなに冷たく言うことないじゃないか。

おかげでちょっとだけ
生ビールがすすんでしまった(笑)。

海猿


夫に付き合って海猿を見た。

別に今じゃなくてもよかったんだけど
先に見た夫に、にやにやしながら小出しにあらすじをばらされるのは
決して気分のいいものじゃないもんね。
どうせならついて行って一緒に見ちゃえというわけだ。

連続ドラマをレンタルして
予習(というか復習というか)してから行くつもりだったのに
レンタルショップはいつも貸し出し中。
待ちに待ってようやく5巻の最終回を借りることができたので
予習はもうそれくらいでいいやと諦めた。

館内はもっと混んでいると思ったら意外と空いていた。

はじめのうちはもう感動して感動して、ハンカチ片手に見ていたんだけど、
途中あたりから
海猿というよりは
超人ハルクみたいになってきちゃって、涙がどっかに行っちゃったよ。
まあ夫に言わせると
あれがないと、その前で終わりだとしたらつまんねーだろ、ということなんですが。
やっぱそうかな。うーんどうだろう。

***************************

思うんだけど
最近のドラマや映画のうち、評判になるものについては
いくつかのパターンがあるような気がする。
海猿なんかもそのひとつの典型的なものじゃないだろうか。

海上保安庁でも警察機構でも救命救急センターでも
海自でも陸自でも学校でも舞台はどこでもいいんだけど、
結局、現場の人間がいちばん信念があるんだという典型。
今までの
一晩でスターやお金持ちや社長になる話ではなくて
末端の名もない人々が、誠実に正直に仕事をやり抜いていく情熱や
銭金じゃ動かせない物事がきっちりと形になって描かれてあるような話。

これって
おそらくはかつての日本人がこうであったのだと言いたいんだろうなという気がしなくもない。

ちょっと極端な例だけど
昔は民家に強盗が押し入っても、
一晩でそこのおじいさんおばあさんに改心させられてしまうような美談があった。
たとえ道端で行き倒れても
見ず知らずの人たちにごはんをご馳走になりお風呂をいただき一晩泊めていただいたあげく、
町内に住み込みで仕事までお世話されちゃうような、
そんな話をあなたもいくつか聞いたことがありませんか。

そうそう、
昔は日本のどこだって
義理と人情を大切に生きてさえいればいいんだ、なんていう風潮だった。
みんななかなかお上には逆らえずにいたけれど
正直に生きろ、お天道様はいつだって見ているんだぞ、なんてね。

今は世の中、どこもかしこも物騒になり
とうとう
末端の名もない人々のことさえも簡単には信じられない社会に成り果ててしまった。

だからというのは乱暴だろうか、
かつてのあの日本人の
誠実さは、正直さは、義理は人情はどこへ行ったんだと言わんばかりに
画面の中では、末端の人間が彼らや彼女らの現場で一生懸命に信念を貫いている。
誰が見ても理解しやすい職業で、その職業倫理を背負いながら。

いーんだよ、ちょっとくらいバカを見たって。
 いま正直にやっておかないと、きっとあとで後悔するんだから。
いーんだよ、そういうことはおカネじゃないんだよ。
 おカネの方を取ったばっかりに、自分を責めるときがくるかもしれない。

そんなものが伝わってくるような気がする。

もちろん
そうじゃないドラマもたくさんあるのだけれどね。

海猿を見ながら、そんなことを考えた。



処方箋のはなし

また病院ネタで恐縮だけど。

今はほとんどが院外処方ですね。
今回も1分診察が終わり会計を済ませ、受付で処方箋を受け取った。
ぼーっとしていてあんまりよく覚えていないんだけど、
その老婦人御用達の個人病院の受付カウンターには
たしか、スマイル薬局(仮名)の案内が書かれてあった気がする。
だけどこんなふうにも書かれてあったのだ。

全国どこの処方箋薬局でもお出しいただけます。

ところで
そこからさらにちょっと行ったところに
この界隈では品揃えが豊かと評判の、今川薬局(仮名)がある。
ふだん、子どもの薬はここでもらっているから
何も考えずにふらふらしながら今川薬局に処方箋を出した。
顔見知りの女性もいるんだけど
なにぶん熱で浮かされているし、ろくすっぽ口もきけない状態だ。
すると
「あのー、この○○○って薬がないんですよね。ウチだと明日になっちゃいますけど」
と処方箋を手にした、今川さん(と思われる男性)に言われた。
明日ですか・・・。
今川さんはもっと何か言いたそうだったけど、立っているのも辛かったので
じゃあいいですぅ・・・。
と今川薬局を後にした。

車で待っていた夫に事情を話すと
じゃあ総合病院の目の前にあるチャゲ薬局(仮名。もう考えるのも面倒になってきた。本当の名前分かりますね?笑。)に行ってみようという事になった。
しばし車を走らせチャゲ薬局へ。
もう限界に近いくらいにふらつきながら処方箋を出すと、
あろうことか
「あのー、この○○○って薬がないんですよね。ウチだと明日になっちゃいますけど」
さっきと一言一句同じことを告げられてしまったじゃないか。

・・・今川薬局でもそう言われたんですけどー。どうしたらいいんだろう?
「病院はどちらにかかられたんですか?」
・・・老婦人御用達医院ですけど。

「それじゃあスマイル薬局に行かれたら間違いないですよ。
 老婦人御用達医院の薬局はスマイルさんですからね」


だって。

だって、全国どこの処方箋薬局にもお出しいただけますって書いてあるじゃあないですか。

もちろん何も言い返さずにお礼だけ言って(小心者だから)、
最大限にぐったりしながら老婦人御用達医院の近くに戻ってみると
はたしてスマイル薬局はあった。(←作文チック)


間口一間分ほどのちいさな店。


焼き鳥屋の隣じゃん。


中ではやはりというか、老婦人が3人ほど働いていて
処方箋を渡すと3分で薬が出てきた。







ダウン

もうダウン寸前である。

4日連続して、夕方ごろに決まって悪寒がしてきて
38度から39度の熱が明け方まで続く。
まるでなにかの呪いのように(笑)。

幼児じゃあるまいし
大の大人がそんなに連続して発熱しちゃったら
いくらなんでも体が持たないよね。いや幼児だって持たないでしょうけど。
毎晩8時くらいになったら布団にもぐりこんで、ひいひいふうふう言っているのだから。
大好きなビールも飲めないしさ。(←それはかえって体にいいとか言わないように。笑)

*************

近所に空いていると評判の内科がある。
いいような悪いような評判なんだけどまあ置いといて、
大きい病院で何時間も待つのはツライから、今回はその個人病院に行ってきた。
ぐったりしながら受付を済ませると、私は午後の3番目だった。
1番の人はもう診察室に入っているし、
2番の人は血色のよさそうな老婦人だし、
たいして時間もかからないだろうと、ほっとして椅子に座った。

世の中の老婦人に申し上げたい (マジャコングふうに)。

病院の診察室で
医者と井戸端会議をするのはよしてもらえないでしょうか。


「!#&@$#!」
「・・・○▲*?」
「!!!・・・%#&!!」

会話は聞こえないんだけど
壁越しになんだかすごく盛り上がっているのが分かる。

結局
1番目の老婦人は15分の後に笑顔で、
2番目の老婦人は20分の後にやはり笑顔で
診察室から出てきた。頬を上気させて。

ようやく呼ばれて診察室に入り、病状を説明する。
咽喉を見て、
聴診器を当て、

「咽喉はかなり赤いし、風邪ですなぁ。熱が下がれば気分も良くなるでしょう。」

こりこりと処方箋を書き出す先生。


――1分診察かよ。


*************


ああ
また今日も夜が来るんだなぁ・・・(弱気)。








長老たち、困る


ところで、長老たちにとっても、ちょっと困ったことが起きた。

知り合いが受けた子供会の会長は任期が2年だ。
今年の春に引き継いだそうなんだけど
まず行う実務的な事柄のなかに、銀行口座の名義変更というものがあるらしい。
つまり前期の
○○町子供会 会長 ○山花子
となっている通帳の名義を、新会長の名前に変更するのだ。

ご存知のとおり、昨今は銀行でのトラブルがとても多くなっている。
それにともなって
名義ひとつ変えるのもいろいろと手続きが大変なようだ。
自治会が繰越金を預け入れている銀行は地元の信用金庫なのだけど、
そこも御多分に漏れずに
現在のところ、そういう手続きに関しては非常に神経質だ。
私の感覚からすると、
がらりと変わったのはここ最近だという気がするのだけれどどうだろう。

その知り合いが
何も考えずに、近所の信用金庫へ名義を変更しに行ったところ
彼女と、引き継いだ通帳だけでは変更出来ないと言われたそうだ。

通帳には前期の会長の名前が書かれているわけだから
前期の会長と、今期の新会長のふたりがそれぞれ身分証明書を持参し、
なおかつ
自治会としての正式な委任状を発行してもらってほしい
 と
銀行の窓口の、若くてきれいな笑顔のお姉さんが言ったとのこと。

物騒な今の世の中のことを考えれば
その対処は至極当然のことなのかもしれないけれど、
つい2年前には 「自治会です」 といえば簡単に出来たことが
いつのまにか出来なくなっているということに、長老たちも驚いていた。

正式な委任状は用意するけどね・・・。
総務会長が言うと、

時代が変わったんだな・・・。

一番年配らしき副会長が椅子に座ったままぽつりとつぶやいた。

自治会については賛否両論あるけれど、
副会長のつぶやきがなんとなく忘れられない。

長老たちから


先日、自治会の役員会というものに参加する機会があった。

知り合いが地区の子供会の会長を今期やっていて、
どうしてもそれに出席せねばならない。
一緒に行くはずだった副会長が都合で行けなくなったのだが
一人じゃ心細いから出来たら一緒に来てくれないかと頼まれたのだ。
そんなの私が同じ立場でも一人じゃ絶対にイヤだ。
よく知った間柄でもあるし、お互い様ということで引き受けた。

自治会の会長さんに副会長さんに総務会長さんは地域の長老だし
役員さんというのは言うまでもなく年配のご婦人たちだ。
まだ30代の私と知り合いは入り口で思わず足がすくんでしまった。
全部で15人ほどの会議。
公民館の狭い一室でこれから何が繰り広げられるのか、
こんばんは、どうぞ入って入って
と笑うご婦人の笑顔の奥にきらりと光る銀歯を見つめながら
どうか食べられちゃいませんようにと祈りつつ、席についた。

議題は近く行われる町内のイベントについて。
今年も例年通りに地引網をやることになったのだが
それの回覧方法や中止の連絡方法、当日の流れ、役割分担などで2時間が過ぎてしまった。
でもこの会議は見ていていろいろとためになった。

年配のご婦人といえども、なかにはくだらない(失礼)提案や質問をされる方もいる。
(回覧には)駐車場のことについて書いていませんがどうなんでしょう とか
市外に住んでいる孫も参加させたいんだけど、これは町内の者しか参加できないのか とか
地引網にもしも魚がかからなかったら、お土産をつけたらどうか、とかね。
そんなの目の前の海で地引やるのに駐車場もなにもないだろうし
市外に住んでいても家族のうちなんだから、自分の家で話し合って参加人数決めればいいだろうし
地引は引くのがメインでそれが面白いわけで、お土産までつける必要はないだろうに
と、こちらとしてはそれくらい自分で考えろよと言いたくなるような質問なのだけれど。

でも
町内会長はそんなことでも絶対に怒ったり軽くあしらったりしない。
それについては僕たちがこうしろと押し付けることはできないんだが
と前置きして
できればみなさんに話し合ってもらって
みなさんさえよければいいというふうにしたらどうだろう
という具合だ。
意見が出なかったりまとまりそうもないときには
さりげなく前年度の例や、他自治会の例を出してみんなをリードする。
はなから否定しない。
結果が分かっている事柄についても、議論をしたうえで結論として退ける。
あくまでも発言した人を立てるのだ。

こうしたことは
恐らくは会議の司会進行としては基本的なことなんだろうけれど
私が知っている会議(多くは主婦たちにおける)ではおおむね、
全く誰も発言しないか
こそこそ隣同士で話し合うか
よく分かったふうな人の独壇場になるかのいずれかだ。
そして終わった後でああすればよかったんじゃないのと道端で言い合う。
(恥ずかしながらもちろん自分にも当てはまる。)

私なんかがこんなところで改めて書くことじゃないけれど
どんな場面からでも、学ぼうと思えば学ぶことはあるものだね。

ところで
じゃあこれを急いで複写して近日中に・・・
なんて言葉がさらっと出るところもスゴイ。

フクシャ?

ああ複写ね。

いやホント、勉強になるんですってば。

黄金の味

夕方、うちの前で子どもたちと遊んでいたら
近所の職人おやじが出てきた。

何度か話題にも出ているおやじなので
ご存知の方はご存知だよね。
なんとなく田舎の高田純二みたいな風貌なんだけどね。
けっこうでっかい風呂敷をいくつも持ってるおやじなのだ。

立派なクーラーボックスをでんと置いて、

今日さぁ、釣りに行ってきたのさ。
船チャーターしてね、あそこの沖まで行って来たのよ
(どこの沖だか忘れた)
見て。
釣れたのこれ一匹だけ。


何が釣れたの?

アジ。

アジぃ~(大笑)?船チャーターしてアジ一匹じゃサミシイよねぇ。

ただのアジじゃないんだよ?黄金アジだよ。
料亭で出てくると高いんだよ?
(←本当かなぁ)
これあげるよ。捌けるでしょ?食べなよ。

いいよいいよ。これでおっさん一杯飲みなよ。

オレ船でしこたま飲んできたからさぁ。持ってって。

とおやじは末姫にアジを持たせてくれた。


黄・金・ア・ジ だからね。(←決め台詞)


おやじはどういうわけか、とってもゴキゲンな様子だった。

しっかりと酒の肴にしちゃいました。
脂のってておいしかったよ。







今日は何の日


次女がプレゼントしてくれました。→
本当は鉢植えにしたかったけど、花束にしたと言ってました。
少ないお小遣いから買ってくれたんだろうな。
ありがたいことです。

長女は目覚まし時計をプレゼントしてくれました。
いつも携帯電話のアラームで起きているからね。
慣れてしまうとなんともないものですが
彼女にはかわいそうと思えたらしいです(笑)。

末姫は幼稚園で作ったかわいらしいカードと
壁に掛ける物入れをくれました。
一生懸命に作った感じが伝わってきたな。

実は 
次女にもらったお花は、
昨日から彼女の部屋に用意されているのを気付いてしまって
知らん顔をするのがタイヘンでした(笑)。

だってサプライズなんだもんね。

もちろん
ちゃんとサプライズドしましたよ。

娘たち、ありがとうね。

機種変更とその後の話

この春に2台まとめて携帯電話の機種変更をした。
遅ればせながらmovaからようやくFOMAになった。

みなさんご経験がおありだろうけれど
機種を変更するときには、係の人に訳の分からないいろんなことを勧められる。
正規のショップに行けばそんなこともないのかもしれないけれど、
うちの夫のように
大型家電店なんかのポイントにこだわったりするとなおさらだ。

今回の機種変更も
こちらとこちらのオプションを付けていただくとこれだけ割引しますよ
さらにこちらまで付けていただくとパックで割引です
なんて
春休みで混雑して騒がしい家電店のカウンターで説明されたんだけど
そのうちにもう聞いているのが面倒くさくなってきた。
はいはいはい、仰るとおりにしてくださいまし、という具合。
結局、変更後の請求書を見てみれば
必要のないオプションがいくつもあったので
センターの方に廃止してもらうべく電話をかけた。
抑揚のない自動音声が
あっちの番号は甘いから押せだのこっちの番号は苦いけど押せだの、
まるでホタルにでもなってしまったような気分のままようやくオペレーターに繋がった。

はい、本日担当いたしますカワグチです。
ご用件を承ります。


てっきり若い女性が出てくるもんだと思っていたら、男性が出てきてびっくりした。
それも
高くもなく低すぎもせず、ある程度太くて深みがあって響きの良い、
とにかくいい声をしている。
こういっちゃナンだけど、
携帯電話会社のオペレーターにしておくのはもったいないくらいだ。

えーとですね。
留守番電話とキャッチホンを外してください。
それから転送電話とメロディーコールとiチャネルもいらないです。


シンプル・イズ・ザ・ベスト。余計なものはいらない。

だいたい携帯電話って
電話を携帯しているのになにが留守番電話だよと普段から思っている。
留守というのはしかるべき場所に不在だということなんだから
携帯しているのに留守って日本語としてどうなんだと思う。
いやもちろん
機能に文句言っているんじゃありませんよ。
メッセージ機能が必要な人はいっぱいいるんだろうから。私はいらないけど。

かしこまりました。 カワグチさんが言う。
ただ、大森様、ひとつだけ注意していただきたいのですが、

ふんふん、いったいなんだろう。
カワグチさんの魅力的な声でそう言われると、
未開の地で皆既日食を予言するくらいに重要なことに聞こえてしまうから不思議だ。

このお電話を切ってしまうとすぐに留守番電話機能は使えなくなります。
今、お聞き残しになっているメッセージはございませんか?


(なんだそんなことか。)全然ないです。万事OKです。

かしこまりました。
ジェットストリームみたいにそう言って
カワグチさんは全てのいらないオプションを廃止してくれた。
それにしてもいい声だよなぁ。声もいいけど仕事も出来そうだと勝手に思い込む。
そして私の携帯電話は
カワグチさんのお陰で
ヤマンバ・メイクを洗い落とした女子高生みたいにナチュラルになった。

以上で終了いたしましたが、何かご不明な点はございませんか?
いや特にないみたいです。
ありがとうございました。本日はカワグチが承りました。
今後とも我が社のサービスをご利用くださいますようお願いいたします。


カワグチさん。
はい?
とっても素敵な声で聞き惚れました。こちらこそありがとう。

えっあっいやそそうですか、恐れ入ります。

一瞬だけど素に戻してやった。

悪くない。